串本漁港の荷さばき場と津波ﾀﾜｰを視察

　２７日、総務産業常任委員会(三鬼和昭委員長)が、和歌山県串本町(人口１７５００人)の漁港施設・魚荷捌き場と同施設に併設する津波避難タワー(19.2m)を、尾鷲市の今後の参考にと視察しました。　視察先では、串本町議会議長、寺町忠さんや関係者が懇切丁寧に、我々の質問事項に的確にお答えいただき実りある視察でした。
　串本と言えば、何と言ってもケンケンカツオ漁の本場であり、カツオのシーズンになると尾鷲周辺からも多くの漁師がカツオを求めて、串本漁港を拠点に泊まり込みで熊野灘のケンケン漁に精を出しています。

　漁協関係者の説明によると、近年赤道付近で外国巻き網船の影響なのか熊野灘に来るカツオが激減しているそうで、現在ではケンケンカツオの水揚げとイセエビの水揚げ高が殆ど変らなくなってきたと心配している様でした。平成に入った頃には２５億円あった水揚げが平成２０年に勝浦、古座、串本町の漁協が合併したころは１７億円の水揚げは、最近では１３億円弱まで落ちてきていると話していました。　見学させていただいた荷さばき施設は、平成２５年度完成で串本地区農林水産集出荷貯蔵施設として建設され、建築面積3719平方メートル、全長97.4m、幅27m、高さ20.28m(避難タワー18m)、建設費約８億円うち国補助４億円、町補助２億８千万円(過疎債)、県補助６千万円(避難タワー)、漁協６千万円で事業主体は漁協。　今回視察した津波避難タワーの他に串本町では、既に海抜10m余りの避難タワー４ヶ所を東日本大震災前から設置していて、同町では地震発生から４分で津波が到達することから地震津波対策には万全を喫していたようです。串本町の津波最大高は6.5m。
　避難タワーの屋上は２００人以上は十分に避難できる広さでした。
　尾鷲市も海に面した場所に大勢の市民が暮らしていることから、減災対策の特効薬として避難タワーの建設が急務であることは言うまでもなく、尾鷲魚市場も老朽化が著しいことから今回視察した串本漁協のような避難タワー併設した施設整備が最も望ましい姿だと強く思う視察でしたが、現在の岩田市長と尾鷲漁協との未だに解消されない確執を考えると・・・・・・・　津波避難タワー屋上から大島を望む
　本州最南端・串本町のランドマークと言えば橋杭岩と潮岬灯台

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